Thursday, October 23, 2008

14世紀のスタイル

前世紀までとの大きな違いは、男性と女性のスタイルがはっきりと違ってきたこと。13世紀までは男女とも、服の長さやスタイルに格別な違いはありませんでしたが、14世紀に入って男性の服は短く、女性のはよりフィットした形へと、急激に変化して行きます。

女性の服は、ウエストから上はぴったりめでデコルテを強調、それに合わせてスカートはボリュームを増します。コルセットが登場するのもこの時代。

14世紀頃の靴は、初めはそれ以前のスタイルのままで、つま先の尖ったものでした(Poulaines)
女性は足首までのブーツタイプの紐靴で、冬には内側に毛皮を使ったもの。靴底はかかとの全くない、基本的にはフラットな一枚革です。なので外出の際は、木製のPattenと呼ばれた、下駄のようなものを靴の上から履いてました。これは革、あるいは布製の靴を、泥で汚れないように保護するために使われ始めましたが、その後何世紀も使われ続けます。

髪の毛はきれいにあげて、ヴェイルで覆ってしまうのが一般的でした。この当時のスタイルは、現在の修道女のものと同じと考えてよいでしょう。
初めは二つの布を使って頭から首や顎までを被い、ピンで留めてましたが、次第に一枚の布で被うスタイルに変化していきます。この布はWimple(ウィンプル)と呼ばれました。

14世紀後半になると、絹のコイフ(Coif)やビーズを編み込んだネットを被り、さらにヴェイルで頭全体を被うようになります。
左の絵は、(時代はちょっと後ですが)非常に良い例でしょう。髪を二つに分けて三つ編みにし、ワイヤの台に巻きつけて高さを出します。その上にビーズのネットを被せ、さらにヴェイルで全体を覆っています。

No comments: