Tuesday, February 16, 2010

ミニ ロマンチックチュチュ

とあるバレエ教室の為に、衣装を製作中です。試作を重ねた結果がこちら。


子供用ですが、


注文どおりに芯地にしっかりした生地を使ったら、


自分で立ってしまいました。


これに、肩にゴムを付ければ完成です。

Friday, February 5, 2010

誰が、何時、何故パウダーを使い始めたのか

18世紀、髪やカツラにパウダーを使い、白っぽく見せたことは今までにも書きましたが、今回はそのきっかけに付いてです。

使われ始めたのは1730年代でしょうか。ルイ14世の死後、男性のカツラが簡略化されてゆき、より軽く着け易いものへと変わっていき、地毛とカツラを両方使うスタイルがこの頃に流行り始めました。

この絵の男性の前や横の髪は地毛で、後ろは見えませんが、よくある結んだスタイルのカツラになってるはずです。日本髪のカツラでも顔のまわりは地毛を使う半カツラがありますが、それと同じ感じとでも言いますか。
これですと生え際が不自然でなく、確かに以前の長髪のカツラように重たくもなく着けやすかったのですが、カツラの髪の色と自分の髪の色が一致しないのが問題でして、それをごまかすためにパウダーが使われ始めました。ですので初めに使い始めたのは男性です。

始めた人は分かりませんが、当時のヘアスタイリストの誰かが考えついたのかもしれません。カツラと地毛の境目を目立たなくする方法として、有名なスタイリストと宮廷の誰かとが結託して始めれば間違いなく流行したはずです。

女性も同時期にヘアピースを使い、よりボリュームのあるスタイルを作るようになっていきましたから、色の違いをごまかすのには有効だったはずです。19世紀に入ると、パウダーは廃れますが、女性のヘアピースは使われ続けます。その、時には違い過ぎる髪の色についての当時の記述もありますので、パウダーで白っぽくしてしまうのはとても良い方法だったと言えます。

もう一つ、この時代はおしろいが流行りました。女性はもちろんのこと、男性も使い、日焼けしない貴族的な肌の色を作り出すのが流行り、それに伴い、白い肌に合うブロンドやプラチナブロンドの髪がもてはやされたのです。それが白い粉を好んだ理由でしょう。

さらに、当時は髪を洗う習慣が無く、匂いもかなりのものでした。そこで髪粉にラベンダーやオレンジ等の香料を加えたり、パステルカラーにしたり、様々な工夫もされ始め、一時代を作り上げたわけです