Thursday, June 17, 2010

女性がスカートをはく理由 -2


ミノア文明のファッションは特有だと書きました、しかし西洋のファッションの流れを既に生み出していることは確かです。

古代ギリシャからローマにかけての服は、単純に言ってしまえば四角い布を巻きつけるだけでしたが、ここでは労働者や肉体を使う者は、これも単純に分けると、膝上の短いものを、そうでない者は足首までの長い布を着用していました。

右は女神アルテミスの像ですが、狩りをする活動的な姿には、短いチュニックを着せてます。同じくギリシャ神話のアマゾンの女性の絵で、ズボンをはかせたものもあります。つまり、活動的な人にはたとえ女性でも男性のような格好をさせたわけです。

女性は通常家族と家を守り、外で働くことはありませんでした。よって、裾の長い服でも不都合はなかった。これは女性はスカートをはくようになった一因かもしれません。

もう一つ、古代ローマの娼婦は、体の線が透けるような薄い布の服を着て街を歩いたり、売春宿の入り口あたりで全裸で立って客を誘い込んだりしたという記録があります。薄物を着ていると、裸同然なので、選ぶ側の男性がじっくりと体つきの美醜を観察できたとか。
そういう女性と(別に彼女らの服装が基準というわけではないでしょうが)、そうでない女性を区別するためにも、男性が自分の家族の女性に肌を見せない格好をさせたかもしれません。

ついでに言いますと、当時の男性による、娼婦の見定め方についての記述が残ってます。顔の良し悪し、全体のプロポーションの美しさ、脚の美しさ、ウエストの細さなどについて語っていますので、目の付けどころは古代から現代まで、全く変わってないんですね(笑)

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