Friday, March 5, 2010

Thomas Gainsborough その1

ロンドンのある美術系大学で先生の一人に好きな画家は?と聞いたことがあります。帰ってきた答えがトーマス・ゲインズバラ。さまざまな苦労をしたことに共感を覚え、ターナーに先駆けて19世紀の印象派につながる表現を始めた人として、もっと評価されてもいいと語ってくれました。

そう言われて改めて見てみると、彼の絵はあちこちの美術館にあり、とても目に付きます。私が行く機会のあるロンドンのテート・ギャラリー、NYメトロポリタン、フリック・コレクション等は、彼の絵を見たくてふらりと立ち寄る事もあります。彼が一時期住んでいたバースにもおもしろい作品がありました。

サフォークの小さいながらも栄えていた商業の地の、毛織物業に携わる家庭に生まれました。10人兄弟の末っ子。父親と兄弟がこの地の産業でもあった織物業で生計を立てていた影響か、姉のメアリーとサラはやはり布を扱う職業である婦人用帽子職人(男性用とは別の職業)になります。母方の叔父は聖職者と地元グラマースクールの先生を兼ねており、ゲインズバラ自身この叔父さんに学校で教わりました。


上は彼が12歳の頃の作品で、自画像と言われてます。
Thomas Gainsborough, Self-Portrait c.1739

No comments: