この彼が長じて肖像画家として名を馳せたのはちょっと皮肉にもみえますが、メソジスト教徒らしく、じっと耐えていたのかもしれません。

ゲインズバラが生まれ育った家は、大家族にふさわしくたっぷりと広さのあるものです。現在は博物館として一般に公開されてますが、この家に彼の家族が、経済難に見舞われても住みつづけられたのは、彼の親戚で有力者でもあったジョン・ゲインズバラの支援のお陰だといわれます。
上はその親戚の肖像で、ドイツ人肖像画家、ジョン・テオドール・ハインスの作。1731年の作です。これはゲインズバラが初めて目にした肖像画で、影響を与えたのではないかといわれており、先に紹介した彼の自画像は、この肖像画の謹厳で堅苦しいスタイルを真似ているようです。
John Theodor Heins (1697-1756) : Portrait of John Gainsborough, c.1731
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